フランチャイズ本部として、自社のビジネスがどのようにして他社より優れて儲かっているのか自体をしっかり理解しそれを加盟店に伝える仕組みも重要ですが、これからフランチャイズ展開をしよう、本部になろうと考えている代表者に必要な気持ち、考え方について、僭越ながら触れたいと思います。

その気持ち、考え方とは、

①フランチャイズ・チェーンの成功への本気の覚悟
②「加盟店の儲け＝本部の儲け」という考え

の２つです。

「そんなことは当たり前だろ」と思われたかもしれませんが、意外と当たり前でなかったりします。

我々が、よく見聞きするフランチャイズは、目立っている、つまり、好調で短期間で急成長したフランチャイズ・チェーンだけです。

そのため、成長中、成功していると評判の、スポットライト浴びているフランチャイズチェーンだけを目の当たりにしていることになりますので、フランチャイズ本部は、苦労せず成功している、儲かっている、と思いがちです。

しかしながら、その成功しているフランチャイズチェーンの裏側には、同業態であっても苦戦している、撤退を余儀なくされる、そもそもフランチャイズのパッケージだけ完成して加盟店が集まらない、そのようなフランチャイズ本部も多くあります。

また「本部になる」ということは、加盟店（とりわけ個人対象）の人生を背負うくらいの覚悟が必要です。

弊社でも、フランチャイズ展開を希望される方には、本気度を見させていただいております。
直営店が上手くいっていても、同業態のフランチャイズ展開を行うといっても、新規事業の立ち上げになりますので、片手間では立ち上がりません。

中途半端ですと、フランチャイズ本部側もその加盟店も不幸になってしまいます。

①フランチャイズ・チェーンの成功への本気の覚悟
フランチャイズ本部を始めるにあたっては、加盟店の人生を背負うくらいの覚悟が必要です。
（もちろん、本部におんぶにだっこの加盟店は論外ですが）

今までやってきた自社ビジネスをフランチャイズ化することは、自社の新規事業の立ち上げとイコールになりますので、片手間、担当者任せではなく、本部代表自らが中心となってフランチャイズ本部事業を立ち上げることが重要だと考えます。

どんなに準備していても想定外のトラブルも発生するでしょう。こんな問題が起きるなら出店スピードが落ちても直営店だけが楽だったと思うことも起こるでしょう。そんな時にしっかりと歯を食いしばって、フランチャイズ展開すると決めたときの決意を忘れずに、また、アーリーステージ時に参加してくれた加盟店を思い、粘り強く成功のための試行錯誤をやり続ける気概が重要です。

②「加盟店の儲＝本部の儲け」という考え
フランチャイズ・チェーン（本部）の繁栄は、加盟店を繁栄させた結果である、と理解していることが重要です。

加盟金も特にスタートアップからアーリーステージのフランチャイズ本部にとってはチェーンづくりの投資に回すなど重要な売上ですが、加盟金だけで収益を上げている、本部しか儲からないのでは、短命のフランチャイズ・チェーンになります。

ロイヤルティ算出方法で異なりますが、基本的には、加盟店が潤えば潤うほど、本部も潤う考えをもって、加盟店とコミュニケーションをとり、フォロー体制を築いていくと、本部に対する求心力が高まり、結果的にチェーンマネジメントも行いやすくなるでしょう。

もちろんマインドだけでは成功しませんが、フランチャイズ本部を創業するにあたって必要不可欠なマインドについて書かせて頂きました。