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ビジネス全般

2020.06.28

大きく異なる!販売代理店と販売店  

同じ代理店制度といっても、販売代理店なのか、販売店なのかで、役割・責任が大きく異なります。混在されがちなので、これから代理店制度を展開されたい方、また新規事業として何らかの代理店に申し込もうとしている方、販売代理店と販売店どちらが自社にとって良いのか判断のご参考までに。

 

販売代理店のポイント

➀あくまでメーカーや商社(以下、本部)の仲立ち。

②契約主体者は、本部と購入者。

③販売代理店は、顧客からではなく本部から手数料(利益)を得る。

④顧客からの商品未払い等のリスクは本部が負う。

⑤価格は本部が設定。

 

販売店のポイント

➀本部から商品を購入し、顧客へ再販売。

②契約主体者は販売店と購入者。

③販売店は、顧客から販売利益を得る。

④顧客からの代金回収リスクは販売店が負う。

⑤価格は販売店が任意に設定。

 

販売代理店

代理店は、商社やメーカー(以下、本部という)の代理として、本部の商品を販売拡大活動を行います。代理店は顧客とのとの契約当事者とはならず、その活動も、あくまで本部のための仲立ちです。よって、代理店の活動から生じるすべての損益や危険は、売主である本部に帰属します。例えば、顧客の商品の未払金が回収できない場合の危険負担は、本部に帰属します。代理店は、販売実績に応じて本部から手数料を受け取ります。商品は本部から客先へ直送され、その代金は顧客から本部へ直接支払われます。本部が顧客へ直売するため、独占禁止法に抵触せず価格コントロールできます。

 

販売店

販売店は、顧客との売買契約の契約当事者となり、自らの責任(損益や危険負担)で商品を販売する立場となり、上記の仲立ちの販売代理店とは大きく異なります。

販売店は、本部との販売店契約を基に、本部と商品の個別売買契約を結び、購入した商品を契約当事者として顧客へ再販売します。その際の価格は、販売店が任意で設定可能です。このように本部との商品取引は相対取引であり、それによって生じる損益は全て販売店に帰属します。例えば、販売した商品の代金回収責任は、全て販売店が負うことになります。本部と販売店は独立した立場にありますが、両者の間で取扱商品の制限、最低販売高、商品在庫の保有、補修部品やアフターサービス機能の確保や宣伝費負担などの特約を交わすことが可能です。

 

フランチャイズ支援のクリプロでは、フランチャイズ本部構築だけではなく、代理店制度構築も行っております。

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